EA職人のEA講座【020】複利運用でポジションサイズを上げるタイミング



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適切なポジションサイズ

裁量トレードでもそうですが、ある程度運用資金が増えてきたらポジションサイズを上げるかどうか悩むことがあると思います。

私は株や先物取引から計算すると30年近く裁量トレードをやっている訳ですが、適切なポジションサイズについてそれこそ確率統計に関する研究論文などを読み漁って追求したこともあります。

しかし、みなさんもご経験あると思いますが理論と現実は違うんですよね。

私は大学で物理を専攻していたのですが、理論だけをいくら学んでもそれを元に実験をやらなければ何の意味もないんですよね。

化学や医学でも同じだと思いますが、それこそ頭でっかちになり机上の空論で終わってしまう。



ってことで、そんな高等数学を駆使して理想的なポジションサイズを決めたとしても、トレーダー本人がそれに耐えられなければ意味がないと。

ちなみにですが、私は現在例えばドル円の裁量トレードでしたら10~30万通貨で取り引きしていますが、若い頃は100万通貨とかでやっていたこともあります。

ポジションサイズを下げた理由は『疲れるから』。

歳を取ったせいもあるかも知れませんが、やはり自分の能力を最大限に発揮できるポジションサイズってのがあると私は思っています。

小さ過ぎると緊張感がないので雑なトレードになり、大き過ぎるとプレッシャーに負け当初の計画に無いことをやってしまったりする。

お金が掛かっていない時には「こういう計画でやろう」と思っていても、実際に含み益や含み損が増えたり減ったりすると「やっぱり気が変わった」と言って計画を変更してしまう。

その原因の一つにポジションサイズがあるのではないかと。

プロより強気な初心者

そしてそれらは自動売買でも同じですね。

裁量トレードもそうですが、初心者は早く稼ぎたいという気持ちが強過ぎて無茶なサイズで運用しがちです。

それこそプロトレーダー、専業トレーダーでもびっくりするようなサイズで。いわゆる怖いもの知らずってヤツですね。


メディアに出演するような自称カリスマトレーダーやマネープレッシャーに極めて強いサイコパストレーダーを除き、プロトレーダーと言えども初心者が思っている程ガンガン稼いでいる訳ではありません。

ガンガン稼いでいたカリスマトレーダーが大損ぶっこいた~とか、破産した~とか言った話を聞いたことあると思いますが、つまりガンガン稼いでる人はそれなりのリスクを負っているのです。

そしていつか破産するかも知れないけど…と腹を括ってトレードしていると。

それが出来ないのであれば、腹を括るとかハイリスクハイリターンはイヤだ…と言うのであれば、やはりポジションサイズは控え目に設定すべきかと思います。

自動売買で複利運用

これらのことを全て踏まえた上で、自動売買で複利運用する、ポジションサイズを上げるというのであれば6回目のEA講座でお話した半自動売買の考え方が役に立ちます。

半自動売買のやり方は6回目の講座や過去の記事をご覧頂くとして、その運用再稼働のタイミングでポジションサイズを上げるというものです。

言い換えるとドローダウン中ですね。

え~!?ドローダウン中にポジションサイズ上げるの~!?

非常に抵抗あると思います。怖いと思います。だからこそ優位性があります。初心者や素人には出来ない本能に逆らう事ですからね。


お気付きかと思いますがこの手法で複利運用をするためには半自動売買をある程度使いこなせるようになっていることが条件です。

小さいロットでEAを運用しながら半自動売買の練習をし、上手く乗りこなせるようになっていることが条件。

また、世の中にはEAの中に複利運用が組み込まれている物がありますが非常に危険なのでお勧めできません。

先程も申しましたように適切なポジションサイズとは、その手法やEAにとって理論上最適であるサイズではなくトレーダーにとって快適なサイズです。

自動売買でもロットサイズが大きいとちょっとドローダウンしただけで怖くなり、本来の優位性が発揮される前に運用を止めてしまった…なんてことになりますよね。

逆に小さ過ぎるとこれも裁量と同じで半自動売買の運用が雑になりがち。

それらのバランスを考慮し、後は過去のEA講座で解説した最大ドローダウンや推奨証拠金などから逆算してポジションサイズを自分で決めることが大事だと思います。

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