




2025年4月のお知らせ
『ポンドドル予想的中!1pipの価値の違い。価格帯レシオの考え方をFXに取り込んで優位性を上げる』を配信しましたのでご確認お願いします。
FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法
Contents
ボリンジャーバンドを使うには標準偏差を理解しないと始まらない
ボリンジャーバンドを使った手法

このページまで辿り着いたハイレベルなトレーダーさんなら…


う~ん、σってのがなんなのかよく分かんねぇけど…取り敢えず2σにタッチしたからショートしとけ(・∀・)!

なんて使い方、まさかやってないわよね?

ヾノ゚∀゚*)イヤイヤ σは【シグマ】ってことぐらい知ってるぞ(゚Д゚)!標準偏差ってヤツだろ!?

ほほぅ。言葉だけは知ってるのね。それで?
ボリンジャーバンドとダイバージェンスの組み合わせ最強!

更にRSIやMACDって言うオシレータ系と組み合わせてるから超高確率!完璧!
MACDとダイバージェンスを極める/動画解説あり

だからなんだって言うのよ。じゃあそれらが何を元にどうやって計算されてチャートに描画されてるのか説明してみなさいよ。あと見方も。

うぐぐ…それは…標準からどれだけ偏って差が付いちゃってるのか…が分かるヤツだよ…

え?なに?
最後の方聞こえない!
最後の方聞こえない!

小娘が(゚Д゚)!
ボリンジャーバンドは偏差値をプロットしただけ
【偏差値】と言う言葉であれば、学校の試験結果やどこを受験するかの目安でお馴染みですよね。

まけ太
のような感じ。


偏差値45か~…理Ⅲは諦めるか。


標準偏差はその偏差値の元となっています。
上の図から偏差値60 = +1σと言うのが分かるわ。
70は+2σ(2標準偏差)ね。
- 0(=平均値)を50
- 0~1σの距離を10
上の図から偏差値60 = +1σと言うのが分かるわ。
70は+2σ(2標準偏差)ね。

わ~!なんだか美人講師みたいでカッコいい(><)!

え!?や~だ、ゆりなちゃん!からかわないでよ(/ω\) 台本読んだだけよ~

俺は偏差値45だから【-0.5σ】ってことか。東大は無理っぽいな。
FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法
ボリンジャーバンドは高校生でも理解出来る

ところでその偏差値の元となっている標準偏差。どうやって算出されているかご存知かな?

ちなみに【分散と標準偏差】は高校で習っているハズよ。

おまえは中学生だろ。

そう言えば、まけ太くんって年齢不詳よね…

計算式をここで書くとアナフィラキシーショックになってしまう人もいると思うから、超かんたんな例を出して説明するわ。

そう、大事なのは自分の使っているツールのコンセプトを知っておくことで、公式を覚えることではないからね。

そうそう。数式なんかググればいくらでも出てくるし、それこそWikipediaでも見ておけばいいわ。
高校数学Ⅰ(分散と標準偏差)

ここに生徒4人の学校があります。4人の生徒にテストを受けて貰いました。

生徒少ないな…過疎化か?
データを集める
- 名前:点数
- Aくん:35
- Bさん:55
- Cどの:70
- Dさま:80

全生徒の結果を集めたわ。
平均点を求める
- (35 + 55 + 70 + 80) ÷ 4 = 60 平均点:60

全員の得点を足して人数で割ればいいわよね。
偏差を求める
【偏差】とは、平均点との差のことです。
- Aくん:35 – 60 = -25
- Bさん:55 – 60 = -5
- Cどの:70 – 60 = 10
- Dさま:80 – 60 = 20

当然のことながら、偏差の合計はゼロになるわ。
偏差を自乗する

このままだとバラツキが計算できないので、一旦自乗して符号を揃えます。
- Aくん:-25^2 = 625
- Bさん: -5^2 = 25
- Cどの: 10^2 = 100
- Dさま: 20^2 = 400

気付いたかも知れないけど、全ての偏差を絶対値にすることでも符号を揃えることは出来るわ。

でも、それだと例えば 【A:40,45,60,75,80】 と 【B:30,55,60,65,90】 のばらつき具合が同じになるから都合が悪いのね。

そう。平均からより離れているデータ(30とか)が多く存在すればする程、「広範囲にばらついている」と言う風にしたいので、ここでは自乗することにします。
分散を求める

【分散】とは偏差を自乗した値の平均のことです。
- (625 + 25 + 100 + 400) ÷ 4 = 287.5 分散:287.5

文字通り、どれだけ【分散しているか】の指標になるわ。【偏差(平均値との差)】が元になっているから当然よね。
標準偏差を求める

お疲れ様でした。分散の平方根が標準偏差です。

分散は偏差を自乗した値の平均値なので、ルートで元に戻すと言うことよ。
- √(287.5)=16.9558… 標準偏差≒16.96

つまり、σはおよそ17と言うことね。
60点で偏差値50
77点で偏差値60。
60点で偏差値50
77点で偏差値60。

ちなみに【偏差】のプロセスで自乗をせず絶対値で計算すると標準偏差は15になるよ。
FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法
平均値(移動平均)ではなく標準偏差(ボリンジャーバンド)を使う理由
ばらつき(分散)を知る目的で開発されたのがボリバン

合計値を母数でただ除算した単純平均の場合、少数だが極端な値に引っ張られてしまうことがある。

そうすると、【本来の自分の位置】が分からないわ。

どう言うことなのか、簡単な例で説明していきますね。
単純平均に依存することの弊害
Case 1 ~まけ太編~

よ~し。それじゃあこの前のテスト結果を配るぞ~。ちなみに平均は60点でした~。

よっしゃあ、70点!平均超えたぜ!帰ったらかぁちゃんに報告だ(・∀・)!


ちなみに、全員の点数はこんな感じな~。自分の位置を確認しとけよ~。

………
Case 2 ~ゆりな編~

は~い。それじゃあこの前のテスト結果を返却するわね~。名前を呼ばれたら取に来てくださ~い。

ちなみに今回の平均点は60でした。難しい問題だったのにみんなよく頑張ったね!

70点か~…平均ギリギリね。次はもっと頑張らなくちゃ…


あ、それとクラス全員の点数はこんな感じです。みんな参考にしてね。

クラスで2位か~。次こそトップ獲らなくちゃ…

もっと喜べよ(゚Д゚)!
位置を知る目的で偏差値という概念が開発された

単純平均を使うことによる弊害については2つのケースでご理解頂けたと思う。

この問題のソリューションとして考案されたのが【偏差値】なのね。


バラツキ具合に対して十分な母数があるとき、データの分布は図のようにシンメトリックな釣り鐘状になります。

このとき、データの68.27%が±σの範囲内に納まるようになるわ。

±2σとなると95.45%のデータが納まることになる。

受験生の95.45%は偏差値30~70の中にいるってことね。

俺は偏差値45だからこの中だな。
トレードで稼げるのは偏差値70から

残りの4.55%の中に偏差値30未満と70超の人がいるってことね。つまり偏差値70を超えてる人は2%強…

トレードで勝っている人は5%と言うのが本当なら、偏差値70弱あれば良いって事だわ。

2%って言うと少なく感じるけど、偏差値70って言うとそう無茶な話でもなさそうだね。

特別な才能が無くても、他人より少し多めに努力すれば達成できる数字だな。

そーね。
FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法
標準偏差も万能ではない
統計学者永遠の課題

【十分な母数】っていくつだよ(゚Д゚)!

と、ツッコミを入れたくなるような曖昧な表現になっているのは、データのバラツキ具合によって必要な母数が大きく異なるためです。

10個で十分な場合もあれば、100個でも不十分なこともある…と言うことね。

似たような値ばかりのデータ10個なら、もうそれ以上データは必要なさそうだし。

逆に100個あっても超広範囲に散らばっていてデータの固まっている区間がどこにも存在しなければその広がりが予想出来ないからね。

そう。もっと広範囲に散らばっている可能性が高い場合はもっとデータを集めてその特性や規則性、共通点を見つけなければ正規分布にならない。
どんな統計結果にも偏りがある


まけ太くんの受けた試験結果は偏りが強すぎて…これだといくら偏差値と言えど正しい位置が分からないわね。

正規分布の中央付近には「最も出現頻度の高いデータ」が集まっていなければなりません。

つまり、そうなるようなデータが集まるまで情報収集を続ける必要があるってことか。

なんだか大数の法則に似ているわ。

サイコロを10回振っただけだと出目が大きく偏るけど、1000回、10000回と多く振れば1/6に収束するって言うアレか。

確率統計はサンプル数が命だからね。正規分布も数が多ければ多い程、綺麗な釣り鐘状に収束する。
FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法
標準偏差を利用してボリンジャーバンドは何がしたかったのか?

この正規分布の特性を為替レートの予測に利用しようとしたのがジョンボリンジャーの開発したこのインジケータ。

ここに来るまで長かったわね…みんな起きてるかしら?
ボリンジャーバンドは、どの集団を母数にしているのか?

ここまで忍耐強く読んでくれた方なら一瞬で理解出来ちゃいます。

学校のテストではテストの点数が母数だったわよね?ボリバンでは終値が母数になるわ。


上の図のようにパラメータを20(MT4のデフォルト)と設定すると、直近20期間の終値を母数にして標準偏差を計算するってことね。

今回の場合は【偏差】を2と設定しているから、±2σが描画されているわ。

ちなみに真ん中の線(ミドルバンド)は0σだから移動平均線と同じ。
ボリンジャーバンドのパラメーター
専業トレーダーが選ぶ移動平均線と手法(SMA、EMA、GMMA…)

↑の記事で触れているパラメータ設定の話と同じで、【適用価格】の部分から「何を母数とするか」を選択することが出来るわ。


ちなみに↑の場合、母数(適用価格)は終値じゃなくHLCC/4を選択してる。

つまり「(高値+安値+終値+終値)÷ 4」が母数になるってことよ。

MAの記事でも見てきたように、どのパラメータにしようが大差ないんだろ?

あら。良いところに気が付いたじゃない。まけ太のクセに。
そのパラメーターで本当に大丈夫?

正規分布だろうが標準偏差だろうが統計学に於いてその信頼性は【母数】の大きさに掛かっていることは前述した通り。

1分足でボリバンを使ったスキャルピングをしてるとして、パラメータは20でいいのか?

つまり『20分』ってことよね…話にならないわ。

必要な母数の大きさはバラツキ具合で決まる…とは言ったものの、20本は少な過ぎな気がするわ。

例えばアジアンタイム(レンジ相場)ならどうかしら?

レートが比較的狭い範囲でウロウロしているような場面だと20本でも使えそうだね。

デイトレで言うスクイーズの時間帯ね。

でも、欧州勢が入ってきてボラティリティが高くなる、いわゆるエクスパンションの時間帯はどうかしら?

バラツキが広くなるから20本じゃなんの役にも立たなそう…

為替の値動きもこんな感じの分布になるってことね。

FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法
ボリンジャーバンド最大の弱点!連続性と確率変数
市場原理と為替レートに「ばらつき」を求める愚行

じゃあ時間帯によってパラメータを調整すりゃいいんじゃないのか?例えば1分足なら200本とか。

時間帯によって特徴が変わってしまうようなデータを1つの母集団として扱って良いのかしら?

東京時間・欧州時間・北米時間…それぞれ流動性やボラ、値動きのクセも違うわよね。

それに為替レートってそれまでの値動きに依存するわ。流れるようにって言うか。

ある時点でドル円が100円だったとして、次の1分で窓を開けて180円とかにはならないものね。

うん。100年に1度ぐらいならあるかも知れないけど、日常的には起きないね。

それって為替だけじゃなく、殆ど全ての市場価格に言えることだわ。

吉野家の牛丼のレートも同じだな。少しずつ安くなったり高くなったり。

うん。680円だったメニューが翌日いきなり280円にはならない。

確かに580…480…380のように少しずつ連続して下がっていくわね。
連続性のある母集団に分散を求める愚行

標準偏差や正規分布って言うのはばらつき具合を計測するのが目的の手法って言うのは覚えてるかな?

データの集まりが、どれだけ散らばってるかを知りたいんだろ?

そう。と言うことは、連続性のあるデータには適用できない。適用しても意味がないと言うこと。

テストの点数のようなお互いのデータ間に相関や因果関係のない独立した確率変数であることが前提ってことね。

でも市場価格には連続性がある…つまりデータに独立性がない。

【連続性がある】と言うことはバラつかない(バラつきにくい)ってこと。

そんなデータ集団の標準偏差を取ったり正規分布に持って行こうとする行為そのものが無意味ってことね。
これに気付けただけでも1年分の価値がある
お気付きだろうか?
このインジケータは母数の大きさが不足しているばかりか、連続性のあるデータに標準偏差を持ち込むと言う愚行を犯していると言う事実に。
このインジケータは母数の大きさが不足しているばかりか、連続性のあるデータに標準偏差を持ち込むと言う愚行を犯していると言う事実に。
結論:FXにボリンジャーバンドは使えない


もはや弱点とか言うレベルじゃないな…さようならボリンジャーバンド。

本当の使い方を知りたくて読んでいた人ごめんなさい。

でも、それを知ること以上に使えないことを知ることには価値があるわ。

この記事を理解した人は、今後ボリンジャーバンドにしがみ付いて無駄な時間を過ごさなくて済むのだからね。

物凄く時間の節約になった筈だよ。

これがショートカットってヤツだな。
FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法
ボリンジャーバンドには更にとんでもない事実が隠されている
ボリンジャーバンドの開発者はボリンジャーバンドを使ってない

そもそも開発者のジョンボリンジャー(John A. Bollinger)は自分で開発したこのインジケータを使って稼いでいる訳じゃないんだ。

それどころか彼は破産してるわ。

はぁ(゚Д゚)!?作った本人が使いこなせないインジケータをみんなありがたがってるってことか?

なんでそんな人の開発したインジケータが人気なのかしら…

σとか標準偏差って言うと、どことなく数学的で高度なことをしている気になるからでしょ。

あとは95%と言う高確率で未来が予想できそうな気がするから…とか。

視覚的にも線がクネクネしててなんだかプロのトレーダーになった気分になるしね…

一目均衡表を使っている人がダメな理由と同じね…
FXで一目均衡表を使ってるダメなトレーダーについて
ボリンジャーバンドは価格変動の分析には使えない

連続性のあるデータを標準偏差にしてしまうことから、数学に関しても素人だったんじゃないかな。

エリオットもそうだけど、トレーダーではなくただの相場研究者。アナリスト。

私たちはトレーダーだから研究者になっちゃダメね。
トレーダーは相場でおカネを稼ぐのが目的。チャートを分析するのはアナリストにやらせておけばいい。
関連記事ストキャスティクスはあの有名人も愛用しているオシレーター系インジケーター





FXで旅費を稼ぎながら全国を旅するトレーダーの手法